Ueno Lab.
Division of Infection and Immunity,
Joint Research Center for Human Retrovirus Infection,
Kumamoto University
上野研究室
ヒトレトロウイルス学共同研究センター
感染予防部門 感染免疫学分野
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Platform aiming for controlling synergistic epidemics of viral infections facilitated by Kumamoto University Liaison Offices in Africa
熊本大学アフリカオフィスをハブとしたウイルス感染症の克服をめざす教育研究拠点
Japan
Principle Investigator: Takamasa Ueno
Joint Research Center for
Human Retrovirus Infections,
Kumamoto Univeristy
熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター
代表研究者:上野貴将
Sudan
University of Khartoum
ハルツーム大学
Tanzania
Muhimbili University of Health and Allied Sciences
ムヒンビリ健康科学大学
About
Supported by JSPS Core-to-Core Program
研究交流の目標
HIV感染症(3700万人)とB型肝炎(2.5億人)は世界で大規模に流行するウイルス感染症で、その多くがサブサハラアフリカ地域に偏在しています。WHOは2030年までの全世界的な排除(グローバルエリミネーション)を提唱していますが、アフリカ地域でのミッション達成はハードルが高いと考えられています。両ウイルスとも潜伏感染を起こすため体内からの排除が困難で、母子垂直感染が予防できていないなど、共通した困難さを持っています。熊本大学は、HIV感染症・B型肝炎等の研究で方向性を共有する鹿児島大学の研究施設と統合・再編し、人材や研究資源を共有・融合することでウイルス感染症を専門とする次世代研究者の育成を推進しています。加えてタンザニアとスーダンに海外オフィスを開設するなど、アフリカ諸国に高い認知度を有するに至っています。本事業では、熊本大学アフリカオフィス(タンザニアとスーダン)をハブとして、以下3つの目標に取り組んでいます。
(1) HIV感染症・B型肝炎のグローバルエリミネーションを目指す研究教育拠点
これまでに育成した卒業生らの協力のもと、ムヒンビリ健康科学大学(タンザニア)およびハルツーム大学(スーダン)に人材交流と共同研究を推進する拠点を構築し、ウイルス感染症を専門とする次世代研究者の育成を図る。パスツール研究所と連携し、ハイリスク感染者を安価に同定できる新しい検査法を開発してWHOによる事前認証を目指すなど、HIV感染症・B型肝炎の根絶に向けた研究活動を推進する。
(2) 新興感染症のモニタリング、ワクチンや薬剤の開発に向けた研究教育拠点
これまでにタンザニアで薬剤耐性サーベイランス拠点を立ち上げた成果と経験をもとに、新型コロナウイルスなど新興感染症モニタリングを推進する拠点へと展開し、メタゲノム解析やバイオマーカーの探索など集学的なアプローチで、研究・臨床開発力の一層の強化を図る。
(3) 相手国機関の研究力・教育力の強化・自立化の支援と推進
生命系大学院で体系化された育成プログラムを実施するとともに、相手国で喫緊の課題である母子垂直感染の予防とケアの実質化を目標として、技術支援と若手人材の交流を促進することで、相手国機関の研究教育の自立化と拠点の持続性向上を図る。
主な参加研究者
上野貴将(熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター)
Godfrey Barabona(熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター)
田中靖人(熊本大学生命科学研究部)
三隅将吾(熊本大学生命科学研究部)
Khaled Suliman(熊本大学生命科学研究部)
熊本大学タンザニアオフィス
熊本大学スーダンオフィス
共同研究先
Doreen Kamori(ムヒンビリ健康科学大学)
Bruno Sunguya(ムヒンビリ健康科学大学)
ELBASHIR Mustafa Idris(ハルツーム大学)
連携機関
島川祐輔(パスツール研究所)